研究課題/領域番号 |
15H03951
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
王 碩玉 高知工科大学, システム工学群, 教授 (90250951)
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研究分担者 |
向殿 政男 明治大学, 理工学部, 専任教授 (00061987)
石田 健司 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 准教授 (10274367)
細田 里南 高知大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (10626138)
藤江 正克 早稲田大学, 理工学術院, 名誉教授 (20339716)
永野 靖典 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (30380372)
榎 勇人 徳島文理大学, 保健福祉学部, 准教授 (40598538)
井上 喜雄 高知工科大学, 総合研究所, 教授 (50299369)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 姿勢矯正 / 歩容改善 / 全方向歩行 / 訓練器 / 安全性確保 / 転倒予防 / オムニホイール / 低振動 |
研究実績の概要 |
歩行には、量と質の両面がある。歩行の質(歩幅や歩行速度、床を蹴る力など)は歩容に直接反映する。歩容が悪くなると、転倒リスクが増える。よって、本研究では、歩行時の姿勢を矯正しつつ、歩行の質を向上する歩行訓練器を開発しています。この歩行訓練器 は安全性も確保されており、高齢者は安心感を持って歩容を改善できるので、転倒の予防に極めて有効です。H28年度では、予定のとおりシステム全体を完成した。H29では、次の三項目を完成しました。(1)軌道追従制御法を開発しました。多様な運動訓練処方を充実に実現するには、高精度な軌道追従制御が求められています。主な影響要素としては、①重心位置は時間変化なパラメータであることと、オムニホイール自身の受ける摩擦力は方向依存性上がることです。また、振動に悪影響を与える主な諸要素には、③駆動トルクの非連続性という問題を発見しました。本年度では、時間変化なパラメータを確率モデルで表現して、オリジナルな非線形適応制御法を開発し、問題①②③を解決することが出来ました。(2)歩行意図推定法を開発しました。力情報やモーション情報を用いて試験を重ねた結果、最もビジュアル情報が有効であることが分かりました。小型カメラを用いて、距離型ファジィ推論法に基づいて、高精度な歩行の方向意図を推定することが出来ました。(3)乗り心地を考慮に入れた、運動生成法を開発しました。モーションセンサーを用いて、要歩行訓練者の移動加速度を滑らかにするうえ、姿勢を矯正しながら、軌道計画を行う方法を開発しました。以上の三点は、シミュレーションおよび若年健常者の試験により、有効性のあることを確認しました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
確率的なモデル、ビジュンによる意図推定、姿勢矯正と運動生成まで同時にできたので、本歩行訓練器開発が順調に進められました。
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今後の研究の推進方策 |
若手健常者、健常高齢者、姿勢矯正必要な高齢者を対象として、各パラメータの最適実験と臨床試験を行う予定です。
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備考 |
研究室のホームページより、研究成果を発信しております。
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