研究課題
【ダイヤCVD成長とシンクロトロンX線トポグラフィー】高温高圧合成ダイヤモンド単結晶のX線トポグラフィーを行い、積層欠陥がショックレー型と同定したが、高温アニールによって、積層欠陥が消滅し1本の転位になる現象を見出した。その理由は、積層欠陥がショックレー型であり、両端の部分転位が合体し1本の完全転位になることで説明でき、転位の周辺の歪エネルギーが緩和するように転位が運動することで起こると考えられる。転位の運動は、断面から見て上向きに運動するもの、下向きに運動するものに分けられ、各々、転位のバーガーズベクトルによって決まることがわかった。【ダイヤFETの作製と信頼性のメカニズムの解明】NO2によるホールドーピングとAl2O3を用いたパッシベーションを用いて高性能化したダイヤFETを作製し、今回、10時間の連続動作を確認することができた。連続動作中、ダイヤFETは突然ドレイン電流が減少し、同時にゲートリークが増加することがわかり、ゲートMOS界面でリークを増加させる現象(絶縁膜中の電荷の移動や界面準位の増加)が起こっていることを示唆していると思われる。【ダイヤMOS構造のC-V測定による解析】ダイヤMOSダイオード構造の容量電圧特性測定を行い、絶縁膜の堆積条件によってはC-Vカーブのヒステリシスや周波数分散が起こることがわかった。C-Vカーブを理論値でフィッティングすることにより、界面電荷密度や界面準位密度をはじめて体系的に求めることができた。
2: おおむね順調に進展している
動作寿命を決定する要因の解明やC-V測定によるMOS界面特性が明らかになり、予定通りの順調な成果を挙げている。(1)ではJournal of Crystal Growth, Diamond and Related Materials誌にアクセプトされた。International Conference on Nano Diamond and Nano Carbon (NDNC)でオーラル発表としてアクセプトされた。(2)では NDNCでポスター発表する予定である
【ダイヤCVD成長とシンクロトロンX線トポグラフィー】 CVDダイヤモンド単結晶のX線トポグラフィーを行い、その欠陥生成の機構の解明と素子特性との関連を明らかにする。【ダイヤFETの作製と信頼性のメカニズムの解明】連続動作中のダイヤFETのMOS構造の変化(劣化)の機構をC-V測定も合わせて行うことにより、明らかにしてゆく。【ダイヤMOS構造のC-V測定による解析】ダイヤFETのMOS構造のC-V測定と理論計算から、界面電荷密度や界面準位密度を定量的に求めるなどし、ホールドーピング機構、キャリア輸送機構を明らかにしてゆく。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件、 謝辞記載あり 6件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 7件、 招待講演 2件) 備考 (2件)
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