本研究では、熱的に安定で非常に高濃度の二次元キャリアを有するダイヤモンドMOS構造を、高周波パワー素子に応用するための基礎研究を行った。①絶縁膜ALD装置の改造を行い、堆積によるMOS多層膜の作製を行った。②シンクロトロンX線トポグラフィーによりダイヤ結晶の刃状転位と混合転位を同定し、積層欠陥がフランク型であることを見出した。③容量電圧特性とコンダクタンス法を用いNO2など無機分子吸着によるp型ドーピングの機構を明らかにした。④シンクロトロン電子分光により界面準位と絶縁膜中の固定電荷の分布を明らかにした。⑤ダイヤMOSFET構造の作製とそのダイヤMOS界面の二次元キャリア輸送の解明を行った。
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