研究課題
本研究では、独自の転写モールド法エミッタ作製技術を用いて、耐環境性のある低仕事関数アモルファスカーボン、TiN、導電性セラミック材料等のミッタ材料からなり、先鋭な極微小電子源を作製し、エミッタ材料の基本電子物性と電界放出特性との関係、ガス雰囲気との関係等を究明し、ナノ構造量子ドットサイズ耐過酷環境性大電流極微小電子源を開発し、これによりCO2削減に大きな寄与をする、太陽光・風力・スマートグリッドシステム、超伝導送電に有用な超低損失超小型電力変換デバイス、高効率・高現実感・3 次元ディスプレイ、大面積量子効果デバイス等の基礎技術の実現を目指す。本年度は、転写モールド法エミッタ作製技術を用いて、電子ビーム露光法により30nm~100nmのSi鋳型に低仕事関数・耐環境性エミッタ材料とSi鋳型内面のSi酸化膜及び陰極充填材料(Ta等)を形成し、機械的剥離・Si溶解除去などのSi除去方法等を行い、基底部長さ36~41nm、先端曲率半径2.6~2.8nmの先鋭性に優れ極微小電子源を作製し、基底部長さ30nm~100nm、先端曲率半径1~10nm以下の極めて先端先鋭性に優れた極微小電子源の開発に成功した。次に、試作した転写モールド法微小電子源の電界電子放出特性を調べて、turn-on電界は10.2-13.0V/μmとなり、既存のSpindt型微小電子源などの50-600 V/μmと比較してturn-on電界が非常に低くなった。更に、電子放出電流密度は1.6A/cm2にもなり、電力変換デバイス・高効率・高現実感・3次元ディスプレイ実現のための大電流密度1~4A/cm2相当の極微小電子源を開発に成功した。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Tech. Digest of EMN (Energy Materials and Nanotechnology) Meeting on Environment and Materials 2017
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