研究課題
本研究は、「超高速、高密度光通信ネットワークのための光時間周波数領域直交多重・分離器」を新たに提案、開発し、その機能を実証することを目的とする。 元来、光多重、分離に不可欠であった光周波数分解用光フィルタや高速フーリエ変換回路に依存せずに、超高密度光多重、分離を実現する。光波長、グリッドに縛られない柔軟な光多重、分離器を提供することにより、複雑化、大規模化する光通信ネットワーク形態刷新に貢献するものである。複数の高速光チャネルを光時間-周波数領域に光多重する光時間周波数多重器、及び光多重分離を実現する光時間周波数多重分離器を実証した。20 Gb/sの光 4値位相変移変調(QPSK)信号を8多重し、計160 Gb/sの光時間周波数多重、及び、この光時間周波数多重信号の多重分離に成功し、光送受信機能を確認した。既存の波長多重方式とは異なり、光多重・多重分離操作に光フィルタは不要であることを確認した。周波数利用効率も1[baud/Hz]に達し、超高密度光多重性能を示すことに成功した。多重分離回路の柔軟性を示すために、20 Gb/sの光 QPSK信号を4多重した、光時間多重信号、光周波数分割多重信号の多重分離機能を併せて実証した。 また、より柔軟な光時間周波数多重分離を行うために、直列型、並列型光変調器構成による生成光コムのスペクトル整形の手法を明らかにした。光時間周波数多重用キャリアの柔軟制御を行えるだけでなく、光源技術としての発展も期待出来る。これらの成果は、著名海外論文誌、著名国際会議等において、報告を行った。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 13件)
IEICE Communications Express
巻: 1 ページ: 1-6
https://doi.org/10.1587/comex.2017XBL0148
Optics Letters
巻: 42 ページ: 4462~4465
https://doi.org/10.1364/OL.42.004462
IEEE Access
巻: 5 ページ: 24602~24607
https://doi.org/10.1109/ACCESS.2017.2765336