• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

空間エンコード化と非メカニカル走査を用いたレーザドップラー稠密断面速度分布計測

研究課題

研究課題/領域番号 15H04018
研究機関香川大学

研究代表者

丸 浩一  香川大学, 工学部, 准教授 (00530164)

研究分担者 藤井 雄作  群馬大学, その他部局等, 教授 (80357904)
中津原 克己  神奈川工科大学, 工学部, 教授 (70339894)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード計測工学 / 計測機器 / 速度分布計測 / レーザドップラー速度計
研究実績の概要

空間エンコード化による複数点同時計測と非メカニカルな測定点走査を併用したレーザドップラー速度計を実用化するための技術開発として,(1)測定点分布の稠密化技術の開発,(2)測定の高速化のための技術開発,(3)ミニチュアプローブ開発,(4)光学系集積化の基礎検討を実施した.
(1)としては,非対称プッシュプル方式を取り入れた空間エンコード化を行うことで測定点数を48に増加するとともに,各測定点からの散乱光を3台のアバランシェフォトダイオードに割り当てて受光することで測定点分布の稠密化が可能となった.
(2)としては,測定高速化試作機の構成検討として,高速デジタイザと波長可変レーザを組み合わせたPC制御の構成を検討した.また,測定対象である流路系の構築を開始した.
(3)としては,平成28年度以降の試作に備え,2次元速度分布計測用ミニチュアプローブの光学系設計をおこなった.入射光学系のレンズを最適化するとともに,マルチモードファイバで受光する構成を検討した.
(4)としては,Si導波路からなる集積化素子に利用するエレメントの基本設計を実施した.回折格子を導波路グレーティングで置き換え,導波路グレーティングのアスペクト比と格子周期をチャープ化することで,レンズを用いずにビームを測定点に集光できる見通しを得た.また,スプリッタに用いる3dBカプラの設計を実施した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究課題(1)測定点分布の稠密化技術の開発に関しては,測定点分布を稠密化するための測定点増加手法を確立することができた.研究課題(2)測定の高速化のための技術開発に関しては,平成28年度より実施する測定高速化試作機の開発に向けて,システム構成および制御方法を明らかとした.研究課題(3)ミニチュアプローブ開発に関しては,平成28年度の試作のための具体的なプローブ設計を明らかとした.研究課題(4)光学系集積化の基礎検討に関しては,集積化素子を構成するための重要エレメントである導波路グレーティングおよびスプリッタの設計をシミュレーションにより明らかにした.これらのことから,本研究が順調に進展しているものと判断する.

今後の研究の推進方策

平成27年度に引き続き,(1)測定点分布の稠密化技術の開発,(2)測定の高速化のための技術開発,(3)ミニチュアプローブ開発,(4)光学系集積化の基礎検討を実施する.
(1)では,平成27年度に開発した測定点稠密化装置の改良を実施する.
(2)では,測定高速化試作機の開発に着手する.
(3)では,平成27年度の設計に基づきミニチュアプローブの第1次試作をおこなう.また,第2次試作に向けた構造設計をおこなう.
(4)では,各エレメントの基本設計結果を基に,予備試作に着手する.

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Laser Doppler two-dimensional velocity measurement using optical quadrature detection2015

    • 著者名/発表者名
      K. Maru, R. Sato, Y. Kamioka
    • 雑誌名

      Opt. Eng.

      巻: 54 ページ: 124101-1-6

    • DOI

      10.1117/1.OE.54.12.124101

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] FLC装荷フェーズドアレイ型光スイッチのスイッチング動作2016

    • 著者名/発表者名
      金久保 渉,武田 正行,中津原 克己
    • 学会等名
      電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2016-03-18
  • [学会発表] 可変波長フィルタのためのSi3N4コア層グレーティング導波路の製作2016

    • 著者名/発表者名
      榊原 健太郎,武田 正行,砂田 和紀,加藤 亜希文,山本 宗継,中津原 克己
    • 学会等名
      電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2016-03-18
  • [学会発表] 非メカニカルレーザドップラー断面速度分布計測技術2016

    • 著者名/発表者名
      丸 浩一
    • 学会等名
      電子情報通信学会総合大会
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      2016-03-16
    • 招待講演
  • [学会発表] FLC装荷フェーズドアレイ型光スイッチの製作と特性評価2016

    • 著者名/発表者名
      金久保 渉,武田 正行,中津原 克己
    • 学会等名
      第3回集積光デバイスと応用技術研究会
    • 発表場所
      三島
    • 年月日
      2016-03-03
  • [学会発表] 可変波長フィルタのためのSi3N4グレーティング導波路の製作プロセスの検討2016

    • 著者名/発表者名
      榊原 健太郎,武田 正行,砂田 和紀,加藤 亜希文,山本 宗継,中津原 克己
    • 学会等名
      第3回集積光デバイスと応用技術研究会
    • 発表場所
      三島
    • 年月日
      2016-03-03
  • [学会発表] 空間エンコード化した測定点の非メカニカル走査によるレーザドップラー断面速度分布計測2015

    • 著者名/発表者名
      勝見 俊亮,松田 亮輔,丸 浩一
    • 学会等名
      機能性材料を用いた微細構造デバイス研究グループ研究発表会
    • 発表場所
      香川大学
    • 年月日
      2015-12-25
  • [学会発表] レーザドップラー断面速度分布計測用小型プローブの試作2015

    • 著者名/発表者名
      丸 浩一,勝見 俊亮,松田 亮輔
    • 学会等名
      第76回応用物理学会秋季学術講演会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2015-09-15
  • [図書] Optical imaging devices: new technologies and applications, Chapter 8, "Laser Doppler velocimetry technology for integration and directional discrimination"2016

    • 著者名/発表者名
      K. Maru, Y. Fujii
    • 総ページ数
      238 (189-206)
    • 出版者
      CRC Press

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi