新しい高力ボルトの締付け施工法などにより従来よりも高耐力な高力ボルト摩擦接合部を可能にすることが,本研究の目的である.新耐力点法による1800本の高力ボルト締付け試験を行った.実験変数は,新耐力点法用レンチの締付け制御変数,ボルトセットのトルク係数値,予備締め軸力,ボルト長さ,被締付け材の剛性,ボルトメーカの相違,遊びねじ長さ,ボルト種である.いずれの変数にも大きな影響を受けず,安定したボルト軸力を導入でき,従来の1.35倍の設計ボルト軸力を設定することが可能である.また,締付け軸力,座金,摩擦面処理を実験変数としたリラクセーション試験を行い,従来と変わらない軸力を保持することを示した.
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