研究課題/領域番号 |
15H04137
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研究機関 | 熊本県産業技術センター(ものづくり室、材料・地域資源室、食品加工室) |
研究代表者 |
永岡 昭二 熊本県産業技術センター(ものづくり室、材料・地域資源室、食品加工室), その他部局等, 研究主幹 (10227994)
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研究分担者 |
伊原 博隆 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (10151648)
堀川 真希 熊本県産業技術センター(ものづくり室、材料・地域資源室、食品加工室), その他部局等, 研究主任 (50588465)
城崎 智洋 熊本県産業技術センター(ものづくり室、材料・地域資源室、食品加工室), その他部局等, 研究主任 (70554054)
龍 直哉 熊本県産業技術センター(ものづくり室、材料・地域資源室、食品加工室), その他部局等, 研究員 (90743641)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 表面・界面物性 / 複合粒子 / 研磨材 / 有機/無機複合粒子 / 精密研磨 |
研究実績の概要 |
コアシェル粒子のコア部とシェル部の異種材料の組み合わせることにより、多種、多様な構造および機能を設計することができる。本研究では、コア材料として、反応性に富む二重結合を有する疎水性ポリマーとして、syndiotatic 1,2-polybutadiene (SPBD)およびcis-1,4-polybutadiene (CPBD)からなるエラストマーに着目し、弾性を有するコア粒子の作製とその力学特性の制御を目指した。さらに、メルカプト基が導入されたAl2O3と二重結合とのThiol-ene反応により、エラストマーコアによる柔軟相とAl2O3による剛直相を併せもつ二層構造コアシェル粒子を開発することも検討した。 SPBD/CPBD粒子の調製は既報の懸濁蒸発法を用いて、仕込み比を変えて、実施した。SPBD及びCPBDを塩化メチレンに混合、溶解させ、ポリビニルアルコール水溶液に投与し、40℃でかき混ぜ、塩化メチレンを蒸発させた後、 ろ過及び洗浄を行い、球状のSPBD/CPBD複合粒子を得た。3-Mercapto propyltrimethoxysilane(MPS)を導入したMPS-Al2O3を用い、ラジカル発生剤により、Al2O3の粒子への固定化を行った。SEM画像からAl2O3が表面に固定化されていることを確認できる。SPBD/CPBD-100粒子とAl2O3を固定化したSPBD/CPBD-100粒子の粒子強度曲線から、SPBD/CPBD-100粒子はエラストマー由来の力学的挙動を示し、Al2O3固定化粒子は、圧力の増大とともに、Al2O3の力学挙動が出現し、続いて、エラストマーの力学挙動を示すことが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
4月14日、4.16に発生した熊本地震により、熊本県産業技術センターおよび熊本大学所有の装置・設備の故障により、2ヶ月間遅れている。しかしながら、研究の主題であるsyndiotatic 1,2-polybutadiene (SPBD)およびcis-1,4-polybutadiene (CPBD)からなるポリブタジエン複合粒子を調製し、機械的強度の測定を完了させることができた。また、無機材料の固定化の条件まで、確立させることができた。
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今後の研究の推進方策 |
上記の遅れを取り戻すために、次年度は研究内容の中で、6月から研究補助員を雇用し、研究の進み具合を加速することとしている。無機材料が表面に固定化されたポリブタジエン球状粒子の造粒におけるスケールアップ化を行う。スケールアップで得られた粒子の物性を改めて、測定する。無機材料として、アルミナや酸化チタン、セリアに加えて、酸化鉄の固定化も試みる。また、最終的に投射材としての性能評価を行う予定である。
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