強誘電体ドメインウォール等の極性界面では絶縁体であるにも関わらず局所的な電気伝導性が発現することが知られている.従来の研究報告では,分極構造の制御が困難であることから,極性界面の構造と物性の相関性に不明な点が多かった.そこで本研究では,双結晶法を用いて人工的に構造と構造的チャージを制御した極性界面を作製し,構造的チャージが界面物性に及ぼす影響を系統的に調査した.その結果,界面の構造チャージが負となる界面であっても電子をキャリアとする電気伝導が可能となることが分かった.また,電気伝導性には構造チャージだけでなく,点欠陥の生成や機械的ひずみなどが複合的に作用していることが明らかとなった.
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