本申請課題ではチタンと貴金属からなる合金のフッ化物含有溶液中での陽極酸化挙動と酸化被膜形態を調査した。特にナノチューブ状酸化被膜の形成とその表面への貴金属の担持に注目して研究を行った。アーク溶解法もしくはスパッタリングにより作製したチタン・白金合金ではナノチューブ状被膜が形成したが、白金濃度が増加するとともに乱れた構造となることが分かった。またアーク溶解により作製した合金では被膜に白金の担持も見られたが、担持は規則配列ではなかった。また化合物が機能性材料として期待されるタンタルの陽極酸化についても検討を行い、ナノチューブ状の厚膜酸化被膜を形成することができたが被膜にはクラックが多数見られた。
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