本研究は,大型膜面やケーブルなどのゴッサマー構造と伸展ブームや宇宙機本体などの支持構造から成る大型ゴッサマー多体宇宙構造物の高速・高精度の運動解析理論の構築と,展開などの運動の予測法の確立,それによる運動の本質の理解を目的とし,次の3つの課題を解決した.すなわち,①ゴッサマー多体動力学の構造保存型大規模並列解析コードNEDA3.0の完成とソーラーセイルへの適用,②スピン展開膜面の相似則構築と微小重力実験による検証,③高非線形動的システムの運動予測法と運動の分解法の構築.そして,研究の集大成として,自己展開膜面トラスの設計・解析法を提案し,30m級モデルの展開実験に成功した.
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