研究課題
平成30年度は地中熱利用ヒートポンプシステムにおける水平型地中熱交換器の高性能化に関する研究として,秋田市及び佐賀市におけるフィールド試験とその結果に基づく数値シミュレーションと感度計算を実施した。秋田大学キャンパス内に平成28年8月に設置済みの地表面被覆が異なる(アスファルト,芝生,土壌)水平型地中熱交換器において長期熱応答試験を継続実施した。また,地温の正確な再現のために平成28年より実施している1m深地温の測定を継続した。数値モデルを用いた採熱挙動計算では,地表面常収支を考慮可能な数値モデルを地下水・熱輸送シミュレータFEFLOW Ver7.0を用いて開発し,平成29年度に複数回実施した熱負荷30W/mを与えた2日間のサーマルレスポンス試験結果を用いて予測精度を検定した。そして同モデルを用いて,地表面被覆と地中熱利用システムの成績係数の関係について,秋田市及び東京都の気象条件・住居仕様に基づいて検討した。また,都市インフラを用いた地中熱利用システムの新技術として,平成29年度に開始した非開削工法による地中熱交換器の実用化に関する検討を継続した。試験は佐賀市におけるフィールド試験現場において,既設の長さ50mのU字管式および長さ60mの直管式地中熱交換器を用いてサーマルレスポンス試験を実施し,採熱挙動の分析より水平坑の効率を明らかにした。また,数値シミュレーションを用いて水平坑の設計緒元について感度計算を行った。その結果,地中熱交換器直径の増加とともに熱交換能力が線形に増加すること,埋設深度は必ずしも大きいほうが有利ではなく地温の年変化の気温との位相差により地表下4~5mが最適な深度であることが明らかになった。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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