研究課題
乳がんの臨床検体を用いて、がん組織の不均一性の本態を解明する事を目的とし、がん組織を1細胞レベルにまで分解して、解析する。臨床検体のスフィア培養系と、patient-derived xenograft(PDX)を組み合わせ、新規バイオインフォマティクスを用いた統合解析を行う。がん組織切片上で、がん幹細胞を頂点とした細胞系譜を明らかにし、分子レベルで可視化する。その過程で、がん幹細胞維持の鍵となる分子を同定し、がん幹細胞マーカーや、がん根治につながる分子標的を見出す。
2: おおむね順調に進展している
トリプルネガティブタイプ乳がん臨床検体のうち、スフィア培養とPDXの両方がそろっている検体を使った。新たながん幹細胞マーカーを探索したところ、Neuropilin1 (NP1)を見出した。そこで、1細胞解析のためにがん幹細胞を濃縮する前段階として、これまで候補にあがっていたIGF1Rと、新たに見出したNP1のどちらが適切であるかを検討した。その結果、NP1のほうが、どの検体においてもがん幹細胞をよりよく濃縮できることがわかった。
IGF1Rよりよいがん幹細胞を濃縮できる新規マーカーの候補がみつかり、これを1細胞解析に移すことで、当初予定より良い結果が期待できる。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 6件、 謝辞記載あり 7件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件、 招待講演 7件)
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