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2017 年度 実績報告書

G蛋白質非依存的な情報伝達を行い、抗癌剤の標的であるケモカイン受容体の構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 15H04338
研究機関京都大学

研究代表者

島村 達郎  京都大学, 医学研究科, 特定講師 (90391979)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード結晶構造解析 / Gタンパク質共役型受容体
研究実績の概要

新規の抗がん剤の標的としても注目されているケモカイン受容体7は、GPCRの一種であるが、例外的にGタンパク質とは共役せず、βアレスチンとだけ共役するという特徴を持つ。本研究では、ケモカイン受容体7の立体構造を決定し、GPCRのβアレスチンを介す情報伝達経路の詳細な理解や、新規抗がん剤の合理的な開発などに役立てることを目標とした。これまでのGPCRの構造解析研究では、GPCRを安定化させるため、リガンドを結合させ、構造の柔軟なループ領域を他の親水性タンパク質で置換し、点変異を導入することで結晶化されている例が多い。本研究計画では、T4リゾチームやcytochrome b562RILなど、他の研究で使用されたものを中心に、幾つかの水溶性タンパク質を用いて、細胞内第3ループの置換と点変異の導入により、単分散性と熱安定性が上昇したコンストラクトを得た。しかし、我々がこれまでに結晶化に成功した他のGPCRのコンストラクトと比べると、やや劣る結果であった。結果として、発現量も低かった。一定レベル以上の単分散性・安定性を示したコンストラクトについて、低分子リガンド、環状ペプチドを結合させて結晶化を行ったが、結晶は得られなかった。更に、細胞外領域に結合するいくつかのナノボディーを結合させて結晶化を試みたが、結晶は得られなかった。このほかに、天然のリガンドであるケモカインの生産を試みた。大腸菌で発現させ、リフォールディングを行った。しかし、最終的に取得できる量が少なく、結晶化を試みる段階には至らなかった。一方で、本研究で用いた熱安定性のスクリーニング方法などは、他のGPCRの構造解析研究に応用でき、それらの研究の迅速化に役立った。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] VU University Amsterdam(オランダ)

    • 国名
      オランダ
    • 外国機関名
      VU University Amsterdam
  • [雑誌論文] Crystal Structures of Human Orexin 2 Receptor Bound to the Subtype-Selective Antagonist EMPA2018

    • 著者名/発表者名
      Suno Ryoji、Kimura Kanako Terakado、Nakane Takanori、Fujiwara Takaaki、Yamanaka Yasuaki、Im Dohyun、Rosenbaum Daniel M.、Iwata So、Shimamura Tatsuro、Kobayashi Takuya
    • 雑誌名

      Structure

      巻: 26 ページ: 7~19.e5

    • DOI

      10.1016/j.str.2017.11.005

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] A first novel GPCR structure determined at SACLA2017

    • 著者名/発表者名
      Dohyun Im, Tatsuro Shimamura, So Iwata
    • 学会等名
      The International Symposium on Frontiers in structural biology for drug development
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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