概日時計は時計遺伝子による転写・翻訳のネガティブフィードバックループとして理解されているが、周期や位相の決定機構など未解明な点も多い。一方転写・翻訳に不依存な蛋白質翻訳後修飾のリズムも報告されているが、その普遍性と概日時計システムにおける意義は不明である。本研究では概日時計の周期や位相を調節する薬剤の探索、および蛋白質翻訳後修飾の解析を通じてこの問題に取り組んだ。その結果周期を短縮する化合物と位相変位を誘導する化合物について、それらの標的蛋白質の候補が得られた。またリン酸化をはじめとする蛋白質翻訳後修飾についても解析を進めており、両者の関連性を追求することで問題解明の糸口を探っている。
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