研究課題
本研究では、マルチドメインタンパク質の構造フレキシビリティ、ドメイン間の相互作用と機能の協働性を解明することを目指してきた。具体的には、(1)マルチドメインタンパク質のフレキシビリティを高度な分子シミュレーションによって予測する、(2)異なる機能を持つ複数のドメインから構成されるタンパク質におけるドメイン間の機能の協働性を明らかにする、(3)単量体ではフレキシブルなマルチドメインタンパク質が、集合して多量体を形成するメカニズムを解明する。最終年度はこれらに関して下記の研究成果が得られた。これまで研究を継続してきたFlhAについては、細菌べん毛の輸送装置を形成するタンパク質FlhAの9量体モデルに関して、類縁蛋白質の多量体構造に基づいて阪大・南野准教授や難波教授らによって構築されたモデルの長時間MDシミュレーションを前年度から継続して300Kおよび315Kで実施し、より長時間のスケールでその構造変化を調べた。その結果、単量体と異なり9量体では(1)全般的にタンパク質の運動はサブユニット間相互作用によって制限されること、(2)サブユニット間の相互作用により温度の効果が弱くなることが確認できた。まだ前年度までに既に得られていた単量体に関する研究成果はStructure誌の発表することができた。デングウィルスのNS3タンパク質に関しては、機能の協働性解明を目指して、新しいタイプのPaCS-MD(eePaCS-MD)によってドメイン間の運動の解析を行った。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 2件、 査読あり 8件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 4件、 招待講演 5件) 備考 (2件)
Structure
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