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2018 年度 研究成果報告書

動物群に特徴的な保存形態を生み出す発生メカニズムとそれを制御する保存ゲノム配列

研究課題

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研究課題/領域番号 15H04374
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 発生生物学
研究機関東北大学

研究代表者

田村 宏治  東北大学, 生命科学研究科, 教授 (70261550)

研究協力者 関 亮平  
入江 直樹  
Zhang Guojie  
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード進化発生 / ゲノム進化 / 鳥類
研究成果の概要

多くの鳥は一目見て鳥と分かる鳥に特徴的な形態(保存形態)を共通してもっている。本研究は、その中でも、翼のなかの「3本指」「風切羽」、骨盤の骨である「寛骨(鳥が2本足で立つために独自の形態をもつ)」の形態について、保存形態の形成メカニズムを「発生」と「ゲノム」という観点から明らかにする試みである。本研究では、鳥類のゲノムがもつ遺伝子の塩基配列を網羅的に比較し、鳥類のみで保存された配列の中に、「風切羽」の発生に関わると考えられるSim1遺伝子の発現を調節する領域が含まれることを明らかにした。また、「3本指」「寛骨」についてもそれぞれ保存形態が形成される発生メカニズムを明らかにした。

自由記述の分野

発生生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、1万種近く存在する現存鳥類全体を対象とした「保存性」に着目していることが特色である。本研究は、鳥類ゲノムにおいて鳥類のみで保存された塩基配列のほとんどが遺伝子そのものをコードした領域以外にあること、それらの配列によってSim1などの遺伝子が鳥類独自の発現様式を獲得したことが、鳥類の保存形態の形成に繋がっているであろうことを示した。これらの成果は、動物進化を駆動するゲノム変化について大きなインパクトを与える成果となった。また、これらの鳥類の保存形態の多くが鳥類の祖先である恐竜にも存在することから、恐竜の進化を発生学的に考察する新しい進化学、恐竜学の基礎を作った研究成果であるともいえる。

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公開日: 2020-03-30  

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