研究課題
VAMP727のlongin domainに存在する酸性挿入配列依存的にVAMP727に結合する分子の候補として同定したAP-4について,相互作用の生化学的な解析に向け,蛋白質発現系の構築を進めた.容易に封入体を形成することから,可溶化の条件検討を現在も進めている.植物特異的なRAB GTPaseであるARA6については,エフェクター分子であるPUF2の機能解析をさらに進めた.PUF2が保存型RAB5とARA6の機能を統御する分子であるとのデータが固まり,現在論文発表に向けた原稿の準備を進めている.ゼニゴケのSNAREとRAB GTPaseの機能解析については,種子植物において二次的に失われているRAB21とRAB23について著しい進展があった.Mprab23変異体では精子形成に異常が見られることから,鞭毛の構成タンパク質や基底小体の構成因子の局在解析を進め,鞭毛や基底小体の構成蛋白質の局在が,Mprab23変異により影響を受けないことを明らかにした.現在RAB23の相互作用因子を同定するべく,免疫沈降と質量分析の準備を進めている.RAB21については,RAB5とともに後期エンドソームに局在すること,機能欠失が分泌経路の異常を引き起こすことを突き止めた.さらに,RAB21がRAB5と共通の因子により活性化されることも明らかにした.現在,RAB21依存的に輸送される分子の探索を進めている.
3: やや遅れている
2016年4月に現職に異動した.引っ越しと研究室の立ち上げのために時間と労力を費やす必要があり,さらに異動先と旧所属で植物の育成環境が異なるなど,当初の計画通りに研究を進めることが難しい期間があった.最近研究室のセットアップがようやく完了し,全速力で研究を遂行する環境が調った.
異動による計画の遅れを取り戻し,さらに当初計画を越える成果を得るべく,質量分析装置など異動先の共通機器も活用し研究を推進する.
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 2件、 査読あり 7件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (18件) (うち国際学会 5件、 招待講演 6件) 図書 (1件)
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