研究課題
細胞膜プロトンポンプは、維管束植物の根での無機養分取り込み、篩部でのスクロース取り込み、気孔開口など多くの生理現象において重要な役割を果たしている。近年申請者らは、苔類ゼニゴケの細胞膜プロトンポンプが光合成に依存して活性化されること見出した(Okumura et al. Plant Physiol 2012)。さらにこの現象は、気生藻類である車軸藻植物門クレブソルミディウムや維管束植物シロイヌナズナの葉肉細胞においても観察されることを見出し、陸生植物に共通した普遍的な生理現象であることが明らかとなってきた。しかし、そのシグナル伝達や生理的意義は不明である。また、細胞膜プロトンポンプは、様々な環境要因、ホルモンによって制御されることが示唆されており、それらに活性調節機構についても不明の部分が多い。そこで、本研究では、細胞膜プロトンポンプの機能解析について解析を進め、進化的に保存された光合成に依存した活性化機構とその生理的意義を明らかにし、陸生植物における細胞膜プロトンポンプの多様な機能と活性制御機構を解明する。これまでに、「植物における光合成に依存した細胞膜プロトンポンプの活性化機構」について、Okumura et al.(2016)Plant Physiology、Okumura and Kinoshita (2016) Bio-Protocolを、「細胞膜プロトンポンプの活性制御機構」について、Toh et al. (2018) Plant and Cell Physiologyを発表した。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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