研究課題
平成28年度では、食欲調節ホルモンや関連したホルモン情報伝達系(コレシストキニン、神経ペプチドY、オレキシン、PACAP、バソトシン、ミネラルコルチコイド)による、摂食と情動に係る生得的行動や行動を駆動する脳機能の解明を目指して、分子遺伝学的解析と神経行動学的解析に優れた動物モデル(小型魚類)を用いて研究チーム4名が、個々の得意分野を活かしながら、脳機能解明のための技術や行動観察の方法論も合わせて研究を推進した。その結果、神経ペプチドYとオレキシンの相互作用、ミネラルコルチコイド受容体ノックアウトメダカにおける異常行動の観察、バソトシン受容体ノックアウトメダカにおける摂食・情動行動への影響について、重要な知見を得ることができた。また、PACAP及びその受容体ノックアウトゼブラフィッシュを作出し、行動への影響を探る実験が可能となった。さらに、理工学研究部テニュアトラック事業に関する研究プロジェクトや所属機関と国外研究機関との交流協定と連携しつつ、小型魚類をモデルとした世界レベルの新規研究拠点の形成も主な目的とした。
2: おおむね順調に進展している
当初に予定していた研究項目について、順調に研究を進めることができた。特に、遺伝子改変動物に関しては、1-2例の行動解析を進めるにまで至っている。
平成28年度には主に研究項目(1)~(4)の実験を進めることが出来たため、平成29年度では引き続きこれらの項目に関する実験を実施する予定である。特に神経基盤・物資基盤に関する解析では遺伝子改変動物を用いた実験も重点的に行い、最終年度として研究成果を総括する。
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