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2017 年度 実績報告書

新型分割イントロンのスプライシング機構と進化多様性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15H04406
研究機関筑波大学

研究代表者

橋本 哲男  筑波大学, 生命環境系, 教授 (50208451)

研究分担者 奈良 武司  いわき明星大学, 薬学部, 教授 (40276473)
稲垣 祐司  筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (50387958)
谷藤 吾朗  独立行政法人国立科学博物館, 動物研究部, 研究員 (70438480)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード機能進化 / スプライシング / 分割イントロン / ゲノム / Giardia / Kipferlia
研究実績の概要

フォルニカータ生物群に属する寄生性鞭毛虫Giardiaのゲノムデータに対してトランスクリプトームデータをマッピングすることにより、これまでに見つかっていない分割イントロンの候補を特定した。その一部が200コピーほどある表面抗原タンパク質VSPであったため、現在、ゲノムレベルでの詳細な解析を進めている。
Giardiaに近縁な自由生活性フォルニカータ鞭毛虫であるKipferliaとDysnectesについても分割イントロンの有無を調べ進化学的な比較をするために、次世代シーケンサーを用いてそれぞれのゲノム・トランスクリプトームデータを得た。Kipferliaについて、トランスクリプトームデータをゲノムデータにマッピングし、独自に開発した分割イントロン探査プログラムを適用したところ、Giardiaよりも多くの遺伝子に分割イントロンの候補を特定できた。それらの一部について、分割イントロンをまたいだ位置に作成したプラーマーを用い、ゲノムDNAとcDNAそれぞれを鋳型とするPCRを行ったところ、cDNAを鋳型とする場合のみに予想長のバンドが得られたことから、実際に分割イントロンが存在することが示唆された。一方、Kipferliaゲノムには、約120,000の通常型シスイントロンが存在し、GiardiaやSpironucleus(フォルニカータ寄生虫)のイントロンよりもはるかに多いことが明らかとなった。KipferliaはGiardiaやSpironucleusの分岐よりも早く分岐した生物であるため、自由生活性の祖先段階において存在した膨大な数のイントロンが寄生虫への進化の過程で失われたものと考えられた。現在、Kipferliaの分岐の後に分岐し、GiardiaやSpironucleusにより近縁なDysnectesのゲノム・トランスクリプトームデータを用いた同様の解析を進めている。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The draft genome of Kipferlia bialata reveals reductive genome evolution in fornicate parasites2018

    • 著者名/発表者名
      Tanifuji G, Takabayashi S, Kume K, Takagi M, Nakayama T, Kamikawa R, Inagaki Y, Hashimoto T
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 13 ページ: e0194487

    • DOI

      https://doi.org/10.1371/journal.pone.0194487

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ランブル鞭毛虫近縁種における分割イントロン(splintron)の探索:splintron の普遍性と成立 過程の解明に向けて2017

    • 著者名/発表者名
      杉崎 真, 神川 龍馬, 稲垣 祐司, 橋本 哲男, 谷藤 吾朗
    • 学会等名
      日本寄生虫学会第86回大会

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公開日: 2018-12-17  

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