クロララクニオン藻が二次共生により葉緑体を獲得するまでの宿主側の進化を解明するために、クロララクニオン藻に近縁な無色ケルコゾアの探索を行い、系統、分類、進化について、形態、微細構造、トランスクリプトーム解析などから新知見を得た。まず、クロララクニオン藻近縁ケルコゾアに3系統群の存在を明らかにすると共に、最もクロララクニオン藻に近縁な系統群の5培養株を確立し、この系統群の詳細な研究を初めて可能にした。これら5株の中からミノリサ属の3新種を見出すと共に、クロララクニオン藻の葉緑体獲得がクロララクニオン藻の分岐後に起こったことを明らかにした。鞭毛装置構造をはじめとする形態進化についても知見を得た。
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