研究課題/領域番号 |
15H04420
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
吉村 仁 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (10291957)
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研究分担者 |
長谷川 英祐 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (40301874)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 動的行動 / 動的ゲーム理論 / 変動環境 / 動的最適化 / 存続システム |
研究成果の概要 |
動的意思決定理論から導かれたゲームの性質を解析して、従来のゲームの結果とは異なることを明らかにした。また、プレイヤーの資産によって最適な選択肢が動的に変化することを見出した。とくに、資産高の低い(貧乏な)人ほど、協力行動を選び易いことを見出した。さらに、メスの鳥に普遍的に見られる浮気が、不妊オスを回避するためのリスク分散で説明可能であることを数学的に立証した。さらに環境の変異性により様々な群集で多種共存が促進されることを明らかにした。以上のように、環境不確定性を考慮すると従来の適応概念に大きな変更が必要なことを明らかにした。
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自由記述の分野 |
生物科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境不確定性を考慮すると従来の生物学の基本概念である平均適応度が使えないことを、動的行動や動的ゲーム理論により示したことは、生物学や引いては経済学・経営科学へも影響する大きな学術的成果である。たとえば、ゲーム理論での動的最適化では、従来のゲーム理論が静的ゲームの擬似的な動的解であり、本質的には動的でないことを示した。この改革は、生物科学・社会科学や金融工学など大きな社会的変革を示唆する重要な成果と言える。
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