トウモロコシの近縁種であるニカラグアテオシントは、根表層に根からの酸素漏出を防ぎ、根端への酸素供給を効率化する酸素漏出(ROL)バリアを形成するために、耐湿性が高い。一方で、耐湿性の低いトウモロコシはROLバリアを形成しない。本研究課題により、トウモロコシとニカラグアテオシントの交雑集団を用いて、ROLバリア形成能に関与する染色体領域をマッピングした結果、第3染色体上の約232 kbの領域にマッピングできた。この領域には5つの遺伝子が座乗している。詳細な発現解析を行ったところ、1つの遺伝子にまで候補遺伝子を絞り込むことに成功した。しかし、ROLバリアの構成成分については明らかにできなかった。
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