研究課題/領域番号 |
15H04441
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研究機関 | 公益財団法人かずさDNA研究所 |
研究代表者 |
磯部 祥子 公益財団法人かずさDNA研究所, 先端研究部, 室長 (20343973)
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研究分担者 |
中谷 明弘 大阪大学, 医学系研究科, 特任教授(常勤) (60301149)
田中 勝 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 九州沖縄農業研究センター, グループ長 (60391455)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 連鎖地図 / 高次倍数性 / 連鎖不平衡 |
研究実績の概要 |
(1)解析集団の作成とDNA抽出:サツマイモ品種「徐薯18号」を花粉親、サツマイモの近縁野生種であるI. trifidaの6倍体系統「K123-11」を種子親とした交雑によって得られた種子110粒を播種し、発芽・生育した101個体からなるF1集団を得るとともに、これらの個体の未展開葉からDNAを抽出した。また、正逆交雑となる「K123-11」を花粉親、「徐薯18号」を柱頭親とした交配に着手した。 (2)遺伝子型解析と従来法による連鎖地図作成:イチゴではAxiomSNPアレイとSSRマーカーを用いて31連鎖群による連鎖地図を作成した。連鎖群上に位置付けられた座の数は11,574で全長は2816.5cMだった。また、RAD-seqによるサツマイモ「徐薯18号」自殖集団を用いて28,087座による連鎖地図を作成した。連鎖群の数は96で全長は33020cMだった。また、「K123-11×徐薯18号」のRAD-Seq法による解析を開始した。 (3)解析法の開発:マーカー間の連鎖不平衡の程度に基づいた連鎖地図(連鎖不平衡ブロックの階層構造)作成用のソフトウェアの開発を進めた。複数種類(≧2)の遺伝子型をもつマーカーを対象にできるように整備を行っている。検体群内での遺伝子型パタンに基づいて、同一の染色体上にある(シス配置)マーカー群、および、染色体を跨がった位置にある(トランス配置)マーカー群の間の遺伝学的な関係の抽出を行う。客観的な指標に基づいた自動処理に加えて手作業による編集機能の開発を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
集団作成については「徐薯18号」と和合性を示すサツマイモ野生種I. trifidaの6倍体系統「K123-11」を種子親とした「K123-11×徐薯18号」自殖個体を得るとともに、正逆交雑である「徐薯18号×K123-11」の交配に着手した。連鎖地図作成については予定どおり前年度作成したサツマイモのS1集団の連鎖地図作成を完了し、F1地図の作成を着手している。
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今後の研究の推進方策 |
研究は計画に沿って進んでおり、次年以降当初の計画に従って研究を行う。すなわち、 (1)解析集団の作成とDNA抽出では前年度作出した「K123-11×徐薯18号」の正逆交配集団である「徐薯18号×K123-11」の作出とDNA抽出を行う。 (2)遺伝子型解析と従来法による連鎖地図作成では、RAD-seq配列を用いてサツマイモのF1集団の連鎖地図作成を進める。 (3)解析法の開発では(1)と(2)の結果出揃ってきた実データを用いてプログラム開発を進める。
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