研究成果の概要 |
イネの強稈遺伝子の集積効果とその機構を解明するため、コシヒカリの準同質遺伝子系統NIL-SCM1,SCM2, SCM3,SCM4を育成し、すべての組合せの二、三、四集積系統を育成した。四集積系統NIL-SCM1+SCM2+SCM3+SCM4は、すべての組合せの中で最も稈外径が大きく、稈強度が大きかった。強稈遺伝子の集積によって、多面発現的に集積が増すほど1穂籾数は増加した。SCM1を含む系統はとくに集積効果が大きく、その要因には皮層繊維組織が厚く発達することによっていた。これらのことから、倒伏抵抗性の多収品種の改良には優良な強稈遺伝子の特定とその集積の組合せが重要であることが明らかとなった。
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