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2015 年度 実績報告書

栄養素分配における イネ節の機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 15H04469
研究機関岡山大学

研究代表者

山地 直樹  岡山大学, その他部局等, 准教授 (00444646)

研究分担者 三谷 奈見季  岡山大学, その他部局等, 助教 (40581020)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード節 / イネ / 輸送体 / ミネラル / 分配
研究実績の概要

イネ節で高発現するミネラル輸送体候補のうち、3つの遺伝子について解析を行った。OsSultr3;4については、節の維管束木部および維管束間の柔細胞に発現し、細胞膜に局在するリン酸取り込み輸送体であることを明らかにした。OsSultr3;4の変異体では、節、新葉、種子へのリンの分配が減少し、下位葉へのリン蓄積が増加したことから、OsSultr3;4が発達中の器官へのリンの優先的分配に寄与していることが明らかになった。また、鉄とホウ酸の輸送体候補については、それぞれ節の肥大維管束木部柔細胞の細胞膜に局在し、変異体においては鉄およびホウ素の分配に影響することを明らかにした。また、節で高発現するメタロチオネイン遺伝子2種について遺伝子破壊株を取得し、生理機能解析を行っている。
節の肥大維管束木部転送細胞で高発現するケイ酸輸送体Lsi6のプロモーター解析については、上流5kbまでを含む複数のコンストラクトを作成し、形質転換イネにおいてレポーター遺伝子の組織局在性を調査したが、いずれにおいても内在のLsi6とは異なり、木部転送細胞では発現しなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Lsi6のプロモーター解析については、木部転送細胞での発現が見られず、組織特異的な遺伝子発現をもたらすシス領域を特定することができなかったが、その他の新規輸送体の機能解析等は予定よりも進捗した。

今後の研究の推進方策

引き続き、節で高発現するリン・鉄・ホウ素の輸送体候補遺伝子やメタロチオネインなどミネラル分配への影響が推定される遺伝子について順次解析を行う。Lsi6のプロモーター解析については、組換えプロモーターに節の木部転送細胞での転写活性が見られないことから、CRISPR/Cas9法によって内在のプロモーターのデリーションを誘発し、組織特異的遺伝子発現に関与する領域の絞り込みを行う。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] イネ節に局在する OsSultr3;4 は新葉や穀粒へのリンの優先的分配に関与する2016

    • 著者名/発表者名
      竹本 侑馬,山地 直樹,馬 建鋒
    • 学会等名
      日本植物生理学会
    • 発表場所
      岩手大学
    • 年月日
      2016-03-18 – 2016-03-20
  • [学会発表] OsSultr3;4 expressed at the node is involved in phosphorus distribution in rice2015

    • 著者名/発表者名
      Yuma Takemoto, Naoki Yamaji, Jian Feng Ma
    • 学会等名
      9th International Symposium on Plant-Soil Interaction at Low pH
    • 発表場所
      Dubrovnik, Croatia
    • 年月日
      2015-10-18 – 2015-10-23
    • 国際学会
  • [学会発表] イネ節におけるケイ酸分配機構の統合解析2015

    • 著者名/発表者名
      山地直樹・櫻井 玄・三谷奈見季・馬 建鋒
    • 学会等名
      日本土壌肥料学会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2015-09-09 – 2015-09-11
  • [学会発表] イネ節で高発現する輸送体遺伝子OsSultr3;4の機能解析2015

    • 著者名/発表者名
      竹本侑馬・山地直樹・馬 建鋒
    • 学会等名
      日本土壌肥料学会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2015-09-09 – 2015-09-11

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公開日: 2017-01-06  

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