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2018 年度 実績報告書

多様なレセプターが関与する芳香族化合物の新規外膜輸送システム

研究課題

研究課題/領域番号 15H04473
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

政井 英司  長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (20272867)

研究分担者 城所 俊一  長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (80195320)
笠井 大輔  長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (80452085)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードリグニン / 芳香族化合物 / 外膜輸送 / バクテリア / Sphingobium
研究実績の概要

Sphingobium sp. SYK-6株において、5,5'-dehydrodivanillate (DDVA)の外膜輸送体であるTbtAが、複数存在するTonB、ExbB、ExbDの内、どの成分から構成されるTonB複合体と相互作用するかを検討した。開発したDDVA取り込みアッセイ系を用いて、各TonB複合体成分遺伝子の破壊株についてDDVA取り込み能を評価した結果、顕著に取り込み能が低下する破壊株は認められなかった。一方、破壊することができないtonB1をプラスミドによりSYK-6株に導入したところ、DDVA変換能が野生株よりも上昇した。また、tonB1-exbB1-exbD1をSYK-6株に導入した場合、さらなるDDVA変換能の向上が観察された。以上の結果から、TbtAはTonB1と相互作用すること、DDVAの外膜輸送にTonB1-ExbB1-ExbD1が関与することが示唆された。Hisタグを付加したTbtAのN末端領域とTonB C末端ドメインの精製標品を調製し、クロスリンク法による相互作用解析を行った。相互作用は、抗TbtA抗体および抗Hisタグ抗体を用いたウエスタンブロッティングにより検出した。しかし、精製標品の精製度が低く、明確な相互作用は検出できなかった。抗TbtA抗体を用いて、DDVA存在下または非存在下で培養したSYK-6株から調製した全膜画分に対するウエスタンブロッティングを行った結果、TbtAがDDVA誘導的に発現することが示された。さらに、DDVA代謝系遺伝子の転写制御因子であるDdvRの遺伝子破壊株では、DDVAの有無によらずにTbtAが高発現したことから、DdvRがtbtAの発現を負に制御することが示された。TbtAの細胞内局在性を明らかにするために、SYK-6株細胞を分画し、抗TbtA抗体を用いたウエスタンブロッティングを行った。その結果、TbtAが外膜に存在することが明らかとなった。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] DdvK, a Novel Major Facilitator Superfamily Transporter Essential for 5,5'-Dehydrodivanillate Uptake by Sphingobium sp. Strain SYK-62018

    • 著者名/発表者名
      Kosuke Mori, Koh Niinuma, Masaya Fujita, Naofumi Kamimura, Eiji Masai
    • 雑誌名

      Applied and Environmental Microbiology

      巻: 84 ページ: e01314-18

    • DOI

      10.1128/AEM.01314-18

    • 査読あり
  • [学会発表] The Initial Stage of the Bacterial Catabolism of Lignin-Derived Aromatics: How Do Bacterial Cells Take up These Aromatics?2018

    • 著者名/発表者名
      Eiji Masai
    • 学会等名
      Gordon Research Conference: Lignin 2018
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Bacterial outer membrane transport of lignin-derived aromatics2018

    • 著者名/発表者名
      Masaya Fujita, Kosuke Mori, Naofumi Kamimura, Eiji Masai
    • 学会等名
      Gordon Research Conference: Lignin 2018
    • 国際学会
  • [学会発表] バクテリアにおけるリグニン由来芳香族化合物取り込みシステム2018

    • 著者名/発表者名
      森光佑, 藤田雅也, 新沼皐, 上村直史, 政井英司
    • 学会等名
      第63回リグニン討論会
  • [学会発表] バクテリア細胞外膜におけるリグニン由来化合物取り込みメカニズムの解明2018

    • 著者名/発表者名
      藤田雅也, 森光佑, 上村直史, 政井英司
    • 学会等名
      第63回リグニン討論会
  • [学会発表] Sphingobium sp. SYK-6株におけるリグニン・ビフェニル成分代謝系遺伝子群の転写制御2018

    • 著者名/発表者名
      新沼皐, 荒木拓馬, 上村直史, 政井英司
    • 学会等名
      第59回新潟生化学懇話会
  • [学会発表] Sphingobium sp. SYK-6株におけるリグニン由来ビフェニル化合物代謝系遺伝子群の転写制御機構2018

    • 著者名/発表者名
      新沼皐, 荒木拓馬, 上村直史, 政井英司
    • 学会等名
      生命科学系フロンティアミーティング2018
  • [学会発表] Sphingobium sp. SYK-6株におけるリグニン・ビフェニル化合物代謝系遺伝子群の転写制御システム2018

    • 著者名/発表者名
      新沼皐, 荒木拓馬, 上村直史, 政井英司
    • 学会等名
      第63回リグニン討論会
  • [学会発表] Sphingobium属細菌における金属元素取り込みメカニズムの解明2018

    • 著者名/発表者名
      佐久本太一, 藤田雅也, 森光佑, 上村直史, 政井英司
    • 学会等名
      第59回新潟生化学懇話会
  • [学会発表] リグニン分解菌における鉄取り込みメカニズムの解明2018

    • 著者名/発表者名
      佐久本太一, 藤田雅也, 森光佑, 上村直史, 政井英司
    • 学会等名
      第13回トランスポーター研究会

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公開日: 2019-12-27  

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