ペプチド関連物質を活性発現に必要な立体構造も含め精密にデザインされた構造に変換できる新たな化学合成法の開発が必須である。本研究では新たなペプチド分子環化法および分子内架橋形成制御法を確立し、Conotoxin類をモデルとして、分子内の任意の位置で3組以上の架橋を有する精密に立体制御されたペプチドを高純度・高収率で得ることができる新たな化学合成法を確立することを目的とした。その結果、環形成反応を妨げている鎖状ペプチドの強固な構造(立体配座)を緩める新しい方法を開発し、ペプチドの剛直な立体配座に由来する分子内架橋形成の障壁を除くことにより、新たな立体構造の精密制御法の開発に成功した。
|