レバーを押すことで脳報酬系に快刺激が得られる脳内自己刺激(ICSS)を用い疲労度測定法を検討した。刺激強度を変動させ脳報酬閾値を算出するRF法、所定時間内のレバー押し回数を記録するFR法、同じ刺激を得るためのレバー押し回数が漸増するPR法を比較した。運動負荷で各方法ともICSSの動機が減退した。情動ストレスではRF法でのみ動機の減退が検出された。運動意欲に報酬系側坐核に投射するドーパミン作動性神経が関与し、カフェイン投与によってその意欲の持続が引き起こされることを明らかとした。トレーニングによって持久能力が増大すると、同一運動負荷に対する疲労度が抑制されることをICSSを用いて明らかとした。
|