研究課題/領域番号 |
15H04567
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域環境工学・計画学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
平松 研 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (90271014)
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研究分担者 |
大西 健夫 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (70391638)
吉山 浩平 滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (90402750)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 脱窒 / 水田 / 酸化還元電位 / 肥料抑制 / 農業排水路 |
研究成果の概要 |
水田および農業排水路における脱窒の特性を調査した.肥料および生活排水の流入により底泥が嫌気状態となっている排水路では単位面積あたりの脱窒量が干潟と同程度であり,窒素に関する自然浄化が行われていることを確認した.また,脱窒による肥料損失が問題となる水田土壌においては,酸化還元電位の変動を考慮した微生物燃料電池理論を基に脱窒の制御を試みた.アセチレン阻害法による一酸化二窒素の放出量は,回路を設定した水田では設定しないものに比べて65%もの削減効果を示した.一方で,制御を強化するために外部電源を接続したものでは,酸化還元電位の変化は電極の周辺にしか及ばず,十分な効果を上げることが出来なかった.
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自由記述の分野 |
農業農村工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
都市近郊にある農業排水路においては過剰な肥料や生活排水の流入により,水質が悪化している.そのため,窒素の動態と浄化の仕組みを確認することで,水環境の改善への手がかりを探った.また,水田においては窒素肥料の相当量が脱窒という微生物の働きにより損失しておりため,その効率化と温暖化ガスである一酸化二窒素の発生削減が課題となっている.脱窒菌は活発に働く酸化還元電位が決まっていることから,電気回路を設置することでその活性を制御することを試みた.現時点では小規模な実験において脱窒を制御できた段階ではあるが,これを進展させることで窒素肥料の効率化と農地からの温暖化ガスの放出削減が可能になると期待している.
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