沖縄のブロイラーに骨髄性白血病(ML)疑似例が発生した。そこで,トリ白血病ウイルス (ALV)との関連を明らかにするために同居鶏を検索した。諸臓器で骨髄球の集簇が認められたものの,ALVは分離されなかったことから,この骨髄球増殖は高度の髄外造血と考えられた。次に,岐阜県の卵肉兼用種に発生した骨化石症と間葉系腫瘍を検索した。罹患鶏は神経膠腫を併発していた。腫瘍からは ALVs (GifN 株) 4株が分離された。GifN 株は新たに出現した組換えウイルスで,感染実験により神経病原性を持つことが明らかになった。GifN 株は骨化石症と関連する初めての神経病原性 ALVs である。
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