研究課題/領域番号 |
15H04616
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
東谷 篤志 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (40212162)
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研究分担者 |
寺西 美佳 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (10333832)
日出間 純 東北大学, 生命科学研究科, 准教授 (20250855)
佐藤 修正 東北大学, 生命科学研究科, 准教授 (70370921)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 病害抵抗性遺伝子 / Pi54 / ジベレリン合成酵素遺伝子 / 低温障害 / いもち病 |
研究実績の概要 |
本研究では、冷害ならびに穂いもち病に脆弱な「ササニシキ」と、より抵抗性の「ひとめぼれ」のゲノム・ポストゲノム解析を行い、ジベレリン生合成酵素GA20ox3 とGA3ox1 が冷害に、また、病害抵抗性モチーフを有する3 遺伝子を含む約80 kb の染色体欠失がいもち病に、それぞれ脆弱となる原因の候補である可能性を見出した。本研究では、宮城県古川農業試験場ならびに山形県水田農業試験場の協力により複数の抵抗性ならびに脆弱品種、RIL 系統を用いて、上記候補遺伝子の多型と発現量、活性変化について調べる。さらに、抵抗性型遺伝子を「ササニシキ」に形質転換体し、冷害といもち病に対する改善効果を評価する。これらの研究を通して、地球規模での異常気象下におけるイネ安定供給に資する新たな遺伝子資源の開発を目指した。 そのなかで、いもち病抵抗性に関わる第11番染色体上のPi54遺伝子座について、特に、研究を展開した。本Pi54遺伝子は一部のインド型イネにおいて見出されたものであるが、日本型イネにおいてはほとんどその発現がみられないことが近年、知られてきた。さらに、本研究で、このPi54領域が「ササニシキ」と「ひとめぼれ」では、大きく異なること、「ひとめぼれ」においてはさらに3つの病害抵抗性R遺伝子が存在することを明らかにした。 また、ジベレリン生合成に関わる遺伝子群における多型を、複数の系統と調べたが、ORFにおける塩基配列レベルでの多型は見出すことができなかった。今後は、遺伝子間領域やイントロンにみられる少数の多型の影響も検討しなければならないが、エピジェネティックな制御についての新たな知見が得られてので、この点からも今後の展開が期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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