研究課題
LAT1により取り込まれたロイシンによる細胞刺激効果の機序を明らかにすることを目的として、LAT1阻害薬存在下と非存在下で細胞をロイシンで処理し、リン酸化プロテオーム解析を実施した。培養腫瘍細胞株を用いたin vitro実験系において、約2500分子のリン酸化タンパク質の網羅的定量を行い、リン酸化の変動データを統計処理、パスウェイ解析することにより、ロイシンより細胞に生じる細胞応答の全体像と細胞株間における共通機構と差違を検討した。これまでLAT1阻害薬によって検証してきたLAT1の血管新生への寄与については、新たに構築したLAT1遺伝子コンディショナルノックアウトマウスを用いたex/in vivoの血管新生評価系においてもこれを確認した。また、LAT1の局在・動態解析に向けて、蛍光タンパク質融合型LAT1の構造の最適化をおこない、安定発現培養細胞株を取得した。蛍光タンパク質の挿入箇所として最適な場所を検討するため、輸送活性および細胞内局在への影響の有無を確認した。前年度に構築した悪性黒色腫細胞株のLAT1ノックダウン株を用いて、LAT1のがん細胞遊走・浸潤能への寄与をin vitroおよびin vivoモデルで引き続き検証した。細胞遊走アッセイ、浸潤能アッセイ、肺転移モデルを用いた解析などを実施し、LAT1発現抑制によって細胞遊走・浸潤能の低下がみられ、転移抑制効果が得られることを確認した。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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