研究課題
基盤研究(B)
敗血症は感染症に伴う重篤な臓器障害の病態であり、世界的に死因の上位を占め続けている。敗血症の新規開発薬物は過去数十年継続されてきたが、有効な薬物は何一つ見出されることがなかった。本研究では、申請者が見出した敗血症時の血漿タンパクHistidine-rich glycoprotein (HRG) の低下を原因とする免疫血栓の形成の機序を解明し、HRGの補充療法が如何にしてその病態を改善するかを明らかにした。敗血症病態に関与する細胞として、好中球や血管内皮細胞に加え、赤血球の重要性を実験データに基づき指摘した。マウスモデルにおいてHRG補充療法は、敗血症性ARDS病態に対し有効である。
医学(薬理学)