研究実績の概要 |
アルツハイマーモデルマウスを使ったアミロイドβタンパク質の凝集抑制効果についてはn数を増やすため繰り返し実験を鳥取大学の連携研究者と繰り返し実験を引き続き行っている。同腹マウスは一度に限られたn数しか得られず、さらに一回の実験には2年を要するため、最終的に必要なn数をもつ病理初見を得るため半年以上の月日を要する。しかし、行動解析実験にて解析方法を編出しそれによると行動面で顕著な結果を得られている。その結果と合わせて現在代表者らが進める研究とを合わせて論文発表する予定である。機構解析については研究代表者である西野と分担研究者である岡本が共同で以下の事実が判明し、国内外の学会発表を中心に発表を行い多くの反響を得た。その概略は以下の通りである。1)energy charge(EC)を設定にてAMPを添加し、ECの数値の低さと相関しXORの気質であるヒポキサンチンの増加が観られた。2)XORが脳中にないことが①XOR15kDaがwestern blotで観察されないこと、尿酸がLC Mass, HPLCにて検出限界以下なこと、マウス;髄液にも尿酸は極めて低いことが確かめられ、脳にはXORが存在しないことが確定された。2)AMP, IMPはそれぞれプリン合成の初期反応酵素を阻害することがウリカーゼ阻害剤投与マウスの確認された。allopurinolはsalvage反応の弱い基質であると同時に阻害剤であることが判明した。3)メタボローム解析をマウスの脳を用い、プリン代謝に関連する代謝産物をLCマス、HPLCをXOR阻害剤の有無にて行い、purine salvageの基質や阻害剤にならない物質では有意にアデニンヌクレオチドの上昇を認めた。なおEC低下は正常ヒトでは急速に回復され、発症が進むのは脳血流の低下や老化が関連すると思われる。したがって分担研究者はさらに老化に関連した解析を行った。
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