エピゲノムとミトコンドリアの共同性に着目し、新規の制御機構を解明することを目的とした。この両者に関連性をもつ候補分子を同定し、siRNAライブラリーと各種細胞株を用いて、有力な約15分子に絞り込み、その機能解析、ChIP-Seqによる標的遺伝子の網羅的解析を行った。とくに、ヒストンH4K20モノメチル化酵素SETD8/PR-Set7が細胞老化に関連して、核小体とミトコンドリアに関わる遺伝子群の発現を調節し、代謝リモデリングにおける役割を明らかにした。ヒストンH3K4脱メチル化酵素LSD1が、骨格筋分化においてエピゲノムとミトコンドリアを連動させる新たな因子であることを解明した。
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