胃癌発生におけるスルホムチン(SuM)の発現意義を明らかにするため、分化型胃癌を自然発生するA4gntノックアウト(KO)マウスでSuM産生能を欠損したA4gnt/Chst4ダブルKO(DKO)マウスを作出した。A4gnt/Chst4 DKOマウスはA4gnt KOマウス同様、分化型胃癌が発生した。しかし、このマウスは3週齢より胃粘膜びらんが生じ、週齢と共にgastritis cystica profunda(GCP)を併発した。ヒト分化型早期癌でもSuM陰性例は陽性例に比べて有意にGCP を合併していた。SuMは分化型胃癌の進展には影響しないものの、GCPへの進展を抑えていることが示された。
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