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2017 年度 実績報告書

IFNγ誘導性GTPaseによる細胞自律的免疫機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15H04745
研究機関大阪大学

研究代表者

山本 雅裕  大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00444521)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードインターフェロン / 膜破壊機構 / 病原体
研究実績の概要

LC3a, LC3b, Gabarap, Gabarapl1, Gate-16という5つのメンバーからなるATG8ファミリー分子群に着目し、それぞれの遺伝子欠損細胞をゲノム編集法で作製した。ゲノム編集法で作製した遺伝子欠損細胞は従来の胚性幹(ES)細胞を用いたノックアウト技術よりも、大幅に期間が短縮された。その結果、この5つの中でGate-16を欠損した細胞では、インターフェロン ガンマ刺激によるトキソプラズマの原虫数の低下しにくいことが分かった。次にインターフェロン誘導性タンパク質のトキソプラズマの病原体含有小胞への蓄積について検討したところ、インターフェロン誘導性タンパク質であるGBPの蓄積がGate-16欠損細胞では野生型細胞に比べて有意に低下していた。またサルモネラ菌の病原体含有小胞へのGBPの蓄積もGate-16欠損細胞では低下し、さらにインターフェロン ガンマ刺激による菌数の低下がGate-16欠損細胞ではほとんどみられなかった。
GBPは通常、インターフェロン刺激した未感染細胞では粒状で細胞質に均一に「遍在」する。一方、Gate-16欠損細胞では、細胞質内の数箇所に凝集し「偏在」していた。逆にGate-16欠損細胞であっても、GBP凝集体を共生的に壊し、均一に「遍在」させるとGBPがトキソプラズマの病原体含有小胞に蓄積できた。これらのことから、GBPがGate-16依存的に細胞質内に均一に「遍在」することが、抗病原体応答に重要であることがわかった。以上の結果から、Gate-16は抗トキソプラズマ・サルモネラ菌宿主免疫分子GBPを細胞質内であらかじめバラバラに(バランスよく)配置することによって、それらの病原体がどこから侵入してきてもGBPと出会えるように用意し、抗病原体応答の効率的に引き起こしていると考えられた。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Host immune responses to Toxoplasma gondii2018

    • 著者名/発表者名
      Sasai Miwa、Pradipta Ariel、Yamamoto Masahiro
    • 雑誌名

      International Immunology

      巻: 30 ページ: 113~119

    • DOI

      10.1093/intimm/dxy004

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Essential role for GABARAP autophagy proteins in interferon-inducible GTPase-mediated host defense2017

    • 著者名/発表者名
      Sasai Miwa、Sakaguchi Naoya、Ma Ji Su、Nakamura Shuhei、Kawabata Tsuyoshi、Bando Hironori、Lee Youngae、Saitoh Tatsuya、Akira Shizuo、Iwasaki Akiko、Standley Daron M、Yoshimori Tamotsu、Yamamoto Masahiro
    • 雑誌名

      Nature Immunology

      巻: 18 ページ: 899~910

    • DOI

      10.1038/ni.3767

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Characterization of SPP inhibitors suppressing propagation of HCV and protozoa2017

    • 著者名/発表者名
      Hirano Junki、Okamoto Toru、Sugiyama Yukari、Suzuki Tatsuya、Kusakabe Shinji、Tokunaga Makoto、Fukuhara Takasuke、Sasai Miwa、Tougan Takahiro、Matsunaga Yasue、Yamashita Kazuo、Sakai Yusuke、Yamamoto Masahiro、Horii Toshihiro、Standley Daron M.、Moriishi Kohji、Moriya Kyoji、Koike Kazuhiko、Matsuura Yoshiharu
    • 雑誌名

      PNAS

      巻: 114 ページ: E10782~E10791

    • DOI

      10.1073/pnas.1712484114

    • 査読あり

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公開日: 2018-12-17  

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