研究課題/領域番号 |
15H04752
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
山田 クリス孝介 佐賀大学, 医学部, 助教 (70510741)
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研究分担者 |
阪本 雄一郎 佐賀大学, 医学部, 教授 (20366678)
矢作 尚久 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 主幹研究員 (30365431)
本村 陽一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 人工知能研究センター, 副センター長 (30358171)
櫻井 瑛一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 人工知能研究センター, 研究員 (50612173)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 救急医療 / 統合データベース / データ / 分析結果 / 可視化 / ステークホルダー |
研究実績の概要 |
平成28年度は(1)統合された救急医療関連データの分析と可視化法の検討、及び(2)救急医療のプロセスの解明、を実施する計画であった。 (1)統合された救急医療関連データの分析と可視化法の検討 関係する医療機関等との調整が難航していた統合データベースの構築について、2つの医療機関で実施することとなった。1つは大学病院の総合診療部の外来において、もう1つは二次救急医療機関の救急外来で、統合データベースを構築するための環境を整備した。また、次世代診療支援システムの導入が可能となり、試行運用についての検討に入った。しかし、統合データベースの構築が当初計画より遅れているため、救急関連データの整理を行った。経験的にも知られているように、傷病者の緊急度や重症度によって入力可能なデータは異なることが明らかとなった。今後、この違いを考慮したデータ収集の方法や、収集されたデータを他のどのようなデータとどのように連携させるかについて検討する必要がある。また、データの分析結果を有効利用するための可視化法を検討し、ステークホルダーによって有効な分析結果が異なることを明らかにした。今後は、救急医療のプロセスに関与する主要なステークホルダーを選定し、分析結果を有効利用するための可視化法について詳細に検討する。 (2)救急医療のプロセスの解明 統合データベースの構築が遅れているため、データを集積することができない状況である。そのため、データを分析することにより救急医療のプロセスを明らかにするまでに至っていない。上述のように統合データベースを構築するための環境が整備されたため、次年度に実施することとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
統合データベースの構築について、関係する医療機関等との調整が難航していたことにより、次世代診療支援システムの試行運用まで至らなかったため、進捗状況を「遅れている」とした。
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今後の研究の推進方策 |
次年度(平成29年度)は研究期間の最終年度となるため、研究計画の進捗を加速させる。統合データベースの構築のための環境が整備されたことと、次世代診療支援システムの試行運用への目処が立ったことにより、本研究を推進することが可能となった。次年度(平成29年度)の可能な限り早い段階で試行運用を開始し、データを集積する。収集するデータ量に依存するが、ある程度のデータを集積した時点で、救急医療のプロセスの解明のための研究に着手する。救急医療のプロセスに影響を及ぼす要因を明らかにするための方法は決定しているため、データがあれば実施可能な状況である。
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