研究課題/領域番号 |
15H04773
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
有馬 久富 滋賀医科大学, アジア疫学研究センター, 特任教授 (20437784)
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研究分担者 |
上島 弘嗣 滋賀医科大学, アジア疫学研究センター, 特任教授 (70144483)
三浦 克之 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90257452)
安藤 朗 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90252395)
ABBOTT ROBERT 滋賀医科大学, 医学部, 特任教授 (20722416)
藤吉 朗 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (10567077)
門田 文 滋賀医科大学, アジア疫学研究センター, 特任准教授 (60546068)
高嶋 直敬 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (80435883)
久松 隆史 滋賀医科大学, アジア疫学研究センター, 特任助教 (60710449)
門脇 紗也佳 滋賀医科大学, 医学部, 客員助教 (60510344)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 腸内細菌叢 / 潜在性動脈硬化 / コホート研究 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、滋賀県草津市の一般住民男性を対象とした前向きコホート研究において、対象者から便検体を採取し腸内細菌を同定することである。さらに、得られた腸内細菌検査の結果を、既存のコホートデータ(社会経済的要因、生活習慣、血液・尿検査、CTで定量した腹部内臓脂肪、CTで評価した冠動脈および大動脈の石灰化、頭部MRIで評価した無症候性脳血管障害、超音波検査で評価した頸動脈硬化)と突合することにより、腸内細菌叢の組成と腹部内臓脂肪および部位別に見た潜在性動脈硬化との関連を詳細に検討する予定である。
平成27年度は、以下の作業をおこなった。 ①倫理委員会の認可:本研究は、既存の前向きコホート研究において、新たに対象者の便検体から腸内細菌の検査をおこなうため、滋賀医科大学倫理審査委員会で追加検査の承諾をいただいた。②便検体収集:前向きコホート研究の対象者のうち約400名に協力を依頼し、同意の得られた対象者より便検体を採取した。③腸内細菌の同定:対象者の便検体よりDNAを抽出した。次に、細菌の16Sリボゾーム(r)DNAを特異的なプライマーを用いて増幅し、さらに特定の制限酵素で処理してできたDNA断片の大きさと量の情報を分析するTerminal-Restriction Fragment Length Polymorphism(T-RFLP)法を用いて、対象者の腸内に存在する細菌の属種とその量を判定した。④検体の保存:将来の詳細な検査のために、残存したDNA検体を保存した。⑤画像解析:胸腹部CT、頭部MRI、頸部超音波検査など画像解析がおこなわれた。⑥データベースの整備:腸内細菌検査などのデータ入力を継続しておこなった。外れ値や欠損値を随時確認することにより、データ・クリーニングした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前向きコホート研究の対象者のうち、平成27年度に予定していた約400名に協力を依頼することができた。さらに、同意の得られた対象者より便検体を採取し、腸内に存在する細菌の属種とその量を判定することができた。したがって、おおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後も継続して前向きコホート研究の対象者から、便検体を採取し、T-RFLP法を用いて、腸内に存在する細菌の属種とその量を判定する。残存したDNA検体は、将来の詳細な検査のために保存する予定である。また、腸内細菌検査などのデータ入力を継続しておこない、既存のコホートデータ(社会経済的要因、生活習慣、血液・尿検査、CTで定量した腹部内臓脂肪、CTで評価した冠動脈および大動脈の石灰化、頭部MRIで評価した無症候性脳血管障害、超音波検査で評価した頸動脈硬化)と突合することにより、腸内細菌叢の組成と腹部内臓脂肪および部位別に見た潜在性動脈硬化との関連を詳細に検討する予定である。
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