研究課題/領域番号 |
15H04787
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
牟礼 佳苗 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (90268491)
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研究分担者 |
服部 園美 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (00438285)
竹下 達也 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20150310)
有田 幹雄 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (40168018)
宮井 信行 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (40295811)
上松 右二 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (90223502)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 遺伝子多型 / 動脈硬化指標 |
研究実績の概要 |
本研究は、遺伝子と食品(栄養素)との相互関連に着目した分子栄養学、すなわち栄養素により遺伝子発現が影響を受けるニュートリジェノミクス、および、遺伝子型により栄養素の効果が影響を受けるニュートリジェネティクスの概念を、地域住民コホートへと応用し、加齢に伴う疾患の共通発症基盤である酸化ストレスと内皮機能マーカーへの影響評価を行い、相互関係を明らかにすることを主目的とする。 平成27年度は、新たに約800人の健診受診者の同意を得た。酸化ストレスおよび血管内皮機能に関連するシグナル経路の構成因子の内、peroxisome prolifelator activated receptor-gamma(PPARG)、paraoxonase 1(PON1)、phospholipase A2 (PLA2G7)を主ターゲットとし、PPARGについてはPro12AlaおよびC1431T多型、PON1についてはQ192R多型、PLA2G7についてはV279F多型の解析を進め、現在までに約2500人の解析を終え、血中脂質や脈波伝播速度(baPWV)、足関節上腕血圧比(ABI)頸動脈内膜中膜厚(CIMT)等の非侵襲性動脈硬化指標との関連を見出している。 また、同意を得て採取した尿について、尿中の酸化ストレスマーカーである8-iso prostagrandin F2alpha(8-PFG2alpha)量をELISA法により測定し、上記遺伝子型と動脈硬化指標との関連についても解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画では、まず平成26年度までに採取した血液サンプルについて、PPARG、PON1、PLA2G7等の遺伝子型について解析を進める予定であったが、この計画についてはほぼ完了している。遺伝子型が栄養素の効果に与える影響、つまりニュートリジェネティクス研究については、現在解析中である。 栄養素が遺伝子発現量に与える影響、ニュートリジェノミクス研究は、現段階では着手できていないが、随時進める予定であり、全体的に概ね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の健診は8月に実施される予定であるので、それまでに、平成27年度に得た血清・尿を用いて、ニュートリジェノミクス研究を進める。 また、26年度以前に得た検体についても、解析を行う。
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