• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実績報告書

高血圧ワクチン実用化による降圧の質的改善を目指した新規治療

研究課題

研究課題/領域番号 15H04803
研究機関大阪大学

研究代表者

中神 啓徳  大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (20325369)

研究分担者 樂木 宏実  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20252679)
苅尾 七臣  自治医科大学, 医学部, 教授 (60285773)
新保 昌久  自治医科大学, 医学部, 教授 (70406049)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード高血圧 / ワクチン
研究実績の概要

次世代医療としてワクチンを生活習慣病治療へ応用し、安全性の高い高効率な治療ワクチンの実用化を目的とする。我々は高効率に抗体産生を誘導する新規ワクチンシステムを開発し、マウス・ラットにおいてアンジオテンシンIIを標的とした高血圧ワクチンの効果を明らかにしている(特願2011-091493)。持続的にレニン・アンジオテンシン系を抑制することによる血圧変動性の解析あるいは交感神経系抑制効果を評価し、降圧剤・心不全治療薬としての開発を進める。高血圧ワクチンの臨床応用に向けて、ペプチドワクチンとDNAワクチンの両者を用いたワクチンの製剤検討、アジュバント製剤の検討を行い、マウスあるいはラットモデルでその効果および安全性を検証した。結果、ペプチドワクチンとDNAワクチンを併用することでより初回投与時から抗体価の上昇が認められることが分かり、アジュバントとしてアラムを添加することで更なる抗体価の上昇が確認された。また、自然高血圧発症ラットにこのペプチド・DNA併用ワクチンを2回投与したところ、降圧効果が確認された。これまでヒトでDNAワクチンの臨床試験があまり上手く進んでいないことなども考慮し、ヒト臨床試験で用いる製剤としてペプチドワクチンやアジュバントと併用する製剤化を進めることとなった。
年々増大する社会保障費の中で医療費を削減するため治療法の選択肢としての治療ワクチンを開発し、我が国のみならず発展途上国で役立つ医薬品開発を目指して日本発の新規イノベーションとなるべくトランスレーショナルリサーチを遂行する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

高血圧ワクチンのヒト臨床試験に向けた製剤化検討は順調に進んでおり、非臨床試験にも一部着手できている。一方。ブタモデルは高血圧モデルの作成に苦慮している。

今後の研究の推進方策

高血圧ワクチンのヒト臨床試験に向けた製剤準備および非臨床試験実施を進める。最終製剤を用いて、ヒト臨床試験での用法・用量決定のための基礎データを取得する。薬効試験はラットでの検討を中心として進めるが、引き続きブタでの高血圧モデル検討も進める。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Design of Therapeutic Vaccines as a Novel Antibody Therapy For Cardiovascular Diseases.2017

    • 著者名/発表者名
      Hironori Nakagami
    • 雑誌名

      J Cardiol

      巻: 69 ページ: in press

    • DOI

      10.1016/j.jjcc.2017.01.010

    • 査読あり
  • [学会発表] Develop a therapeutic vaccine for angiotensin II2016

    • 著者名/発表者名
      Hironori Nakagami
    • 学会等名
      International Society of Hypertension
    • 発表場所
      Seoul, Korea
    • 年月日
      2016-09-27 – 2016-09-27
    • 国際学会
  • [学会発表] 次世代バイオロジクスとしての高血圧ワクチンの臨床応用2016

    • 著者名/発表者名
      中神啓徳
    • 学会等名
      臨床高血圧フォーラム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2016-05-14 – 2016-05-14

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi