遺伝子改変動物を用いた基礎研究により、CyPAが肺高血圧症にとって重要蛋白であることを確認した。さらに、ヒト肺高血圧症患者の末梢血での血漿中CyPA濃度の測定法を開発し、患者群で健常者群に比較して、濃度が上昇していることを確認した。さらに、CyPA高濃度群と低濃度群に分け、長期的な予後調査を行ったところ、血漿中CyPA濃度が高い群で、明らかに生命予後が不良であった。さらに、患者由来の組織や血液検体およびハイスループット・スクリーニング(HTS)システムを用い、CyPA分泌抑制・細胞外CyPA受容体阻害に着目した治療薬のスクリーニングを進め、肺高血圧モデルマウスにおける有効性を検証した。
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