研究課題/領域番号 |
15H04843
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
斉木 臣二 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00339996)
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研究分担者 |
住吉 克彦 常磐大学, 人間科学部, 准教授 (10445471)
福原 武志 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20359673)
笹澤 有紀子 順天堂大学, 医学部, 特任研究員 (20594922)
古屋 徳彦 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50401188)
井本 正哉 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (60213253)
赤松 和土 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (60338184)
石川 景一 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (90733973)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | オートファジー / パーキンソン病 / 神経変性 |
研究実績の概要 |
平成27年までに施行した既存薬ライブラリー(慶大佐谷秀行教授より供与頂いた約1200化合物からなるもの)のGFP-LC3安定発現HeLa細胞を用いたスクリーニングからヒットしたオートファジー促進薬について、さらにリソソーム分布を核周囲に変化させる化合物の探索を行った。しかし既存薬ヒットの中からはリソソーム分布を変化させる作用機序を持つ化合物は特定されなかった。そのため代替ライブラリーとして、生体内代謝産物(パーキンソン病患者において特異的に変化している化合物)をライブラリー化し、上述のHeLa細胞を用いてオートファジーフラックスを検討し、オートファジーフラックスを上昇させ、さらにリソソーム分布を核周囲に変化させ、オートファゴソーム・リソソーム融合促進作用を持つ化合物2種を同定した。 同化合物2種の中で1種は、オートファジー誘導作用を持ち、かつ線虫などの実験生物では長寿に関与するとの既報告がある。本研究課題では目標である同2種類の化合物の細胞内での分子薬理作用をさらに検証し、mTORC1を抑制することによりオートファジーフラックスを上昇させ、リソソーム分布に作用することをウェスタンブロッティング・免疫細胞染色で明らかにした。 最終年度である平成29年度は同化合物のパーキンソン病患者由来-iPS細胞由来神経細胞を用いた作用の確認・モデルマウスでの薬効薬理作用の検証を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1) 当初の目的である、オートファジーフラックス促進作用を持ち、なおかつリソソーム分布を核周囲に集積させる化合物の同定に成功していること。 2) 同化合物群の分子薬理作用を50%程度解明していること。
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定通り、 1) PDモデルマウスでのヒット化合物作用検証 2) PD患者由来iPS細胞由来神経細胞での薬効薬理作用検証 3) ヒット化合物の培養細胞での分子薬理作用の解明 を進めると同時に、本化合物の代謝に関与する遺伝子について、そのvariationの検証を行う予定である。
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備考 |
所属する施設の研究所紹介ページ
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