研究課題
(1) アディポネクチン/T-カドヘリン ポジティブループによるアディポネクチン組織集積と臓器保護機構の解明ApoE-KOマウスとT-cadherin欠損(Tcad-KO)マウスとの交配により、Tcad&ApoE-ダブルKO(Tcad&ApoE-DKO)マウスを作製した。Tcad&ApoE-DKOマウスは、ApoE-KOマウスに比して有意に動脈硬化が進展していた。頸動脈結紮モデルでも、Tcad&ApoE-DKOマウスは、ApoE-KOマウスに比して内膜・中膜比が有意に増加していた。またT-cadherinの細胞外ドメインをそれぞれ欠失させた変異を作製し、BIACOREを用いた検討結果、細胞外ドメイン1及び2がアディポネクチンとの結合に必須のドメインであることを示した。(2) 血中アディポネクチン濃度を規定するGPI-PLDの発見と制御機構、病態学的意義の解明GPI-PLD欠損マウスを樹立し高脂肪高ショ糖食負荷を実施、主に耐糖能や脂肪肝に関して検討を進めている。ヒト血中GPI-PLDを測定、臨床パラメーターやアディポネクチン濃度との相関関係を調べている。(3) 脂肪血管由来分泌因子Favineの脂肪細胞分化/脂質合成促進作用の発見とその機序の解明Favineのシグナルを解析するために、血管内皮細胞のcell lineを用いてFavineの発現量を測定した。HUVEC, F2, HMEC細胞を比較したが、HUVEC細胞の発現量が高く、実験に適していた。Favine蛋白をHEK293細胞で高発現させた培養上清を作成し、血管内皮細胞であるHUVECに添加し、炎症反応を解析した。HUVECにおいて、炎症性サイトカインで誘導されるVCAM1の発現が、Favineによって抑制されることを見出した。HUVEC細胞を用いたFavineのsiRNAの実験系を作成した。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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FASEB J
巻: 31 ページ: 1571-1583
J Biol Chem
巻: 292 ページ: 7840-7849