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2017 年度 実績報告書

幹細胞ニッチの機能破綻による発癌機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15H04859
研究機関九州大学

研究代表者

国崎 祐哉  九州大学, 大学病院, 講師 (80737099)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード白血病 / 骨髄微小環境 / 間葉系幹細胞 / 白血病ニッチ
研究実績の概要

正常造血をニッチ細胞が制御する機序を明らかにするために、細動脈性、骨髄洞性ニッチを構成する間葉系幹細胞を各々標識するマウス(NG2-creERTM、レプチン受容体Lepr-creマウス)と2つの主要なニッチ因子であるCXCL12 flox、stem cell factor (SCF) floxマウスを解析した。この結果、細動脈周囲のNG2陽性間葉系幹細胞は、造血幹細胞の維持に寄与し、骨髄洞周囲のレプチン受容体陽性細胞は、造血幹細胞の抹消への誘導を制御していることが明らかとなった。このように、新イメージング技術とコンピューターシュミレーションを組み合わせることにより、細動脈ニッチと骨髄洞ニッチを構成する間葉系幹細胞が異なるサイトカインの産生を介して造血幹細胞を制御するというメカニズムを解明し、Nature Cell Biology誌に発表した。
更に、腫瘍細胞微小環境を単細胞レベルで解析をするために、短時間で効率的な細胞処理、ノイズの少ない単細胞レベルの遺伝子解析技術であるDrop-seq(単細胞遺伝子発現解析システム)を導入した。
本システムを用いて、骨病変を来す代表的な造血器腫瘍である多発性骨髄腫モデルマウスの骨芽細胞と間葉系幹前駆細胞のシングルセル遺伝子発現解析を行い、t-Distributed Stochastic Neighbor Embedding(tSNE)解析法にて、両細胞が別々の集団として識別される結果を得ている。また、Similarity Metric解析を行ったところ、骨髄腫の骨髄浸潤が進行するにつれ、骨芽細胞よりむしろ間葉系幹前駆細胞に有意な変化が認められ、シングルセル解析が未知の造血器腫瘍における骨髄微小環境の変化の同定に有用であることが示唆された。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Identification of unipotent megakaryocyte progenitors in human hematopoiesis2017

    • 著者名/発表者名
      Miyawaki K, Iwasaki H, Jiromaru T, Kusumoto H, Yurino A, Sugio T, Uehara Y, Odawara J, Daitoku S, Kunisaki Y, Mori Y, Arinobu Y, Tsuzuki H, Kikushige Y, Iino T, Kato K, Takenaka K, Miyamoto T, Maeda T, Akashi K.
    • 雑誌名

      Blood

      巻: 129 ページ: 3332-3343

    • DOI

      10.1182/blood-2016-09-741611

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Differential cytokine contributions of perivascular haematopoietic stem cell niches.2017

    • 著者名/発表者名
      Asada N, Kunisaki Y, Pierce H, Wang Z, Fernandez NF, Birbrair A, Ma'ayan A, Frenette PS.
    • 雑誌名

      Nat Cell Biol

      巻: 19 ページ: 214-223

    • DOI

      10.1038/ncb3475

    • 査読あり
  • [学会発表] 間葉系幹細胞による造血幹細胞制御機構2017

    • 著者名/発表者名
      國崎 祐哉
    • 学会等名
      第122回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 招待講演

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公開日: 2018-12-17  

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