研究課題/領域番号 |
15H04862
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田原 聡子 筑波大学, 生命領域学際研究センター, 講師 (20360589)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | アラジン-1 / House dust mite / アレルギー性喘息 |
研究実績の概要 |
I型アレルギーはアレルゲン特異的IgE抗体と高親和性IgE受容体(FcεRI)を介したシグナルが発症の要因となるため、このシグナル経路はアレルギー疾患の治療戦略の標的となる。申請者らは、FcεRIシグナルを抑制する免疫受容体アラジン-1(Allergin-1)を同定し、これがアレルギー疾患治療の標的分子となることを示した(Nat Immunol, 2010)。申請者は最近、Allergin-1がイノシトールリン脂質 に結合することを新たに発見し、このリポソームがIgE依存性の肥満細胞の脱顆粒反応および局所アナフィラキシーをAllergin-1依存的に抑制する結果を得た。本申請課題では、アレルギー疾患の病態解明と治療法の開発を目的として、① Allergin-1リガンドの生理機能 ② Allergin-1リガンドのアレルギー疾患モデルにおける病態抑制効果を検討した。 平成27年度:リン脂質のAllergin-1リガンドとしての生理機能を明らかにするため、このリン脂質に特異的に結合する蛋白質を用いてリン脂質の発現様式を検討した。1,Allergin-1遺伝子欠損マウス由来骨髄培養肥満細胞(BMMC)における結合様式を解析し、リン脂質が肥満細胞の細胞膜上に局在する可能性を示す結果を得た。2、エクソソームにおける発現様式の解析し、肥満細胞が脱顆粒すると顆粒にリン脂質が含まれる可能性を示した。 平成28年度以降:アレルギー疾患モデルを誘導して、1,リン脂質の発現様式を平成27年度と同様に解析した。2,リポソームを投与することで、アレルギー病態の抑制効果を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アラジン-1リガンドをHDM誘導性喘息モデルに投与する際に、ネガティブコントロールとして用いたフォスファチジルコリンをリポソーム化して喘息モデルに用いたところ、予想に反して喘息症状を軽減させてしまい、リガンドとの差が検出できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
アラジン-1リガンドが結合しないリン脂質を用いてリポソーム化する方法を試みており、大量に調製する条件が整い次第、喘息治療を再検討する。
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