本研究では、樹状細胞で選択的に時計遺伝子Bmal1が障害されたマウスをCre-loxpシステムを作成した。樹状細胞選択的にBmal1が障害されたマウスにダニ抗原を吸入することによる喘息モデルを誘導するとコントロールマウスと比較して、それらの反応が減弱した。このときダニ抗原に対する抗体産生の減弱がみられ、T細胞のダニ抗原に対するサイトカイン産生も減弱していることから、感作過程の障害が示唆された。またリンパ節への樹状細胞の遊走過程に障害があることが予備的検討から見出されている。したがって、樹状細胞のBmal1は抗原に対する免疫応答の誘導に重要であることが示唆された。今後このメカニズムを追求する。
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