研究課題
本研究は、1.陽子線治療ガントリー設置の動体追跡装置の2軸X線透視装置を用い、ガントリー回転と同時にCBCT構成用透視画像を取得し、透視画像群からCBCT構成機能を用いて4D-CBCT画像を得る。2. 複数の呼吸位相で構成された4D-CBCT画像の中から、治療計画用CTと同一呼吸位相の画像を選び出し、選択されたCBCT画像を用いて腫瘍及び正常組織への線量付与が治療計画時に想定したものと同一の状態であるか、許容範囲にあるかの評価を行う手法を検討し確立する。3. 選択された治療時と同じ呼吸位相のCBCT画像を計算するのに用いられた透視画像を用い、2方向画像による面マッチングを用いたマーカーレス動体追跡放射線治療の可能性を模索するものである。平成28年度には、a. 動体追跡装置を装備した陽子線治療装置のガントリー回転を用い呼吸性移動を模することのできるファントム撮像を行った。この画像を使用して4D-CBCT画像の再構成を行った。構成した複数のCBCT画像データ群から、目的のCBCTを選び出すためのアルゴリズム開発、ソフトウエア構築に着手した。平成29年度には、ファントム実験での成功を元に、さらにファントムでの画像取得と4次元画像を再構成する際に必要な検討事項、問題点の洗い出しを行った。正常ボランティアもしくは放射線治療患者等、人体での画像取得を行うためには薬機法の取得もしくは倫理委員会での臨床研究承認が必要である。本研究ではまず後者を行うこととし臨床研究プロトコル作成を行い本臨床研究を実施するため倫理委員会での承認を得るための手続きを行った。平成30年度は、本研究を通して考案した手法の中から企業導出、製品化に近い技術について、臨床研究に進むためには薬事・薬機取得が必要と考え、その目的を実現するための手続きを実施する予定である。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Radiation Research
巻: vol. 59 ページ: 63-71
10.1093/jrr/rrx083
Radiation Oncology
巻: p ページ: 1-9
10.1186/s13014-017-0778-z.